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SHOGENISM

Mt.Fuji
役者の先輩で10年来の友人でもある丸山智己さんと二人で富士登山に挑戦した。
丸さんとは7年程前にマレーシア→タイ→ミャンマーをバックパックで回って以来、また旅を供にしようと約束していたのだが、お互いなかなかタイミングが合わず実現しないままだったので、今回富士山に誘われた時は嬉しくて迷わず即答した。



五合目までは車で行き、しばらくストレッチなどして身体を薄い空気に馴染ませてから、昼過ぎに登山開始。自分らのペースでのんびり歩き、疲れたら無理せずに休む。標高が上がっていくと徐々に呼吸がしづらくなってきたが、リズムよく呼吸を繰り返す内に身体が慣れてきた。そうして変わりゆく雲の表情を楽しんでいるとあっという間に本八号に着いた。体力的にまだ余裕はあったが今回は富士山頂からの御来光が目的だったので、仮眠を取るためそこで宿を取った。宿といっても基本的には寝袋での雑魚寝で、隣のおじさんの歯軋りがあまりにもうるさくて全然眠れなかった。

結局寝不足のまま0時過ぎに登山再開。早めに宿を発ったつもりだったが、道はすでにたくさんの登山客で溢れていた。暗闇に揺れるヘッドランプの灯が列をなし、天に昇っていく光景はなんとも幻想的で、自分もその無数の光を織り成す僅か一点に過ぎないのだなと思うと、周りの登山客との不思議な一体感を感じた。


真夜中の登山は視界が失われ景色が見えない分、黙々と歩いている内に意識は肉体を離れ闇に溶けていく・・・。




本八号から2時間半ほどでようやく山頂に到着。その後の日の出を待つ3時間はあまりにも寒くて凍えそうだったが、富士から望む御来光は神々しく僕らの心を充たしてくれた。時が経つにつれ刻々と移ろう空のグラデーションの美しさは、とてもじゃないけど写真では表せない。どうして長年人々がこの巡礼を果たしてきたのか理解できた。

30歳の記念に親友とその達成感を共有できてとてもいい思い出になった。


Special Thanks :THE NORTH FACE
| - | 17:51 | comments(15) | trackbacks(0) |