2008.01.19 Saturday
Disce gaudere
MilanでのShowの後『The Cover magazine』の撮影のためIstanbulへ移動。以前から興味があったトルコでの仕事に出発前から胸を踊らせていた。トプカプ宮殿やスルタンアフメットモスクなどの歴史的建造物や失われた時代の気配を未だ漂わす街中での撮影はとても素晴らしいものだった。ただ東京のファッションに身を包んだ髭面の東洋人には常に奇異の目が注がれてはいたが・・・。
普段旅をする際にはいくつか本を持って行くことにしている。今回はBIGBLACKMARIAの青山さんが餞別代わりにくれた梨木香歩さんの『村田エフェンディ滞土録』という本をバックパックに忍ばせてきた。
およそ百年前のトルコ。日本からの留学生村田くんは英国人ディクソン夫人の屋敷で、ドイツとギリシアからの下宿人、トルコ人の世話係と一匹の鸚鵡(オウム)との共同生活を始める。価値観や宗教観の違いから時に衝突しながらもお互いを尊重し合う、素敵な仲間との心の触れ合い。その愛おしさと笑いに満ちた平和な時間も戦争によって失われてゆく・・・。
本というのは人と同じく巡り合わせだ。運命的な出逢いがある。
トルコという国に在りながら、この物語の世界に足を踏み入れ、そこの住人たちと一喜一憂共にできたことは、今回の旅により深みを与えてくれた。
コロッセオの天辺に腰を下ろし
はるか昔の、だが今と変わらぬ人々の営みを想う
そしてディミトリスの言葉が頭から離れなかった
「私は人間だ、およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない・・・」
普段旅をする際にはいくつか本を持って行くことにしている。今回はBIGBLACKMARIAの青山さんが餞別代わりにくれた梨木香歩さんの『村田エフェンディ滞土録』という本をバックパックに忍ばせてきた。
およそ百年前のトルコ。日本からの留学生村田くんは英国人ディクソン夫人の屋敷で、ドイツとギリシアからの下宿人、トルコ人の世話係と一匹の鸚鵡(オウム)との共同生活を始める。価値観や宗教観の違いから時に衝突しながらもお互いを尊重し合う、素敵な仲間との心の触れ合い。その愛おしさと笑いに満ちた平和な時間も戦争によって失われてゆく・・・。
本というのは人と同じく巡り合わせだ。運命的な出逢いがある。
トルコという国に在りながら、この物語の世界に足を踏み入れ、そこの住人たちと一喜一憂共にできたことは、今回の旅により深みを与えてくれた。
コロッセオの天辺に腰を下ろし
はるか昔の、だが今と変わらぬ人々の営みを想う
そしてディミトリスの言葉が頭から離れなかった
「私は人間だ、およそ人間に関わることで私に無縁なことは一つもない・・・」