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SHOGENISM

どんこう
浜田省吾さんの新曲2曲のビデオクリップを短編映画にした『TWO LOVE』という作品を観にいった。その中の一つ『君と歩いた道』は、周りの同級生と違い大人びた転校 生の少女に、少年が少しずつ恋をしていく様が瑞々しく描かれていた。中でも少女がダチョウの詩を朗読するシーンがとても印象的だった。

僕が小学校6年生の時、ある少女の書いた作文を読んだ。

わたしはどんこうに乗っていきたい。
目的地に早く着けなくてもかまわない。
過ぎ行く景色を眺めながら進んでいきたい。
流れ行く風や匂いを感じていきたい。
そして目的地に着いた時には、今より少し素敵になってたらいいな。

確かではないがそのような感じの内容だったと思う。電車のない沖縄で育った僕にとって「どんこう」がどんなものなのか見当もつかなかったが、いびつで、どこか温かみのあるものを僕は想像した。彼女のその言葉の選び方、立ち振る舞い、そして何かを決意したような目に、密かに震え、恋をした・・・。何かを伝えたいのだけれど全て見透かされているようで、自分が子供じみて思えて仕方ない少年の切ない気持ちがよく解った。
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